窓辺でミルクコーヒーを飲みながら、昨日のことを思い出す。

昨日は、娘のバレエのプチコンサート(発表会)の日だった。

直前まで正直なところ「あと少し」な仕上がりだった。

2人で合わせる最後のレッスンの日も、まだ揃いきらない空気があって。

最後の2日間で、やっと曲に合わせて自宅で練習してくれて。その時間が、静かに何かを揃えていったように思う。

そして本番当日。

朝のリハーサルでは、2人の動きがぴたりと揃っていた。

それを見て、私も相手のお母さんも、そして先生も、ほっと胸を撫で下ろす。その瞬間、ようやく安心して本番を迎えられる気がした。

当の本人たちは、緊張なんてどこへやら。舞台の上をただ楽しんでいるようで。

そして本番。

舞台の上の2人はいつもとはまるで別人で、動きも呼吸もぴたりと重なっていた。いつもは忘れがちな笑顔まで見れて。その表情が見えた瞬間、私の胸の奥がふっとほどけた。

あんなにも「あと少し」と思っていたのに、ちゃんとその”少し”を越えていた。

娘は今8歳。

3歳の終わりからバレエを始めて、今回で4回目の発表会になる。

ひとつひとつは小さくても、振り返ると静かに成長を積み重ねていて。そんな姿に心が静かに動く。

娘たちの踊りの後は、お姉さんや先生方の踊りを見ることができて。その美しさと完成度に圧倒されて、同じ舞台に立っていたとは思えないくらいの差に驚きながらも、これから先の景色を少しだけ夢見させてもらった気がした。

終演後、メイクを落とす2人の後ろ姿。やり切った空気がそこにはあって。

華やかな舞台のあとに残る、静かな時間。その中に確かな成長が見えた気がする。

手元には、記念のクッキーと花束。

形に残るものと、残らないもの。

どちらも忘れられない1日だった。また次の舞台でも、きっとこうして、少しずつを越えていくのだと思う。